皆さん、こんにちは。大阪府東大阪市を拠点に、エレベーター内装工事を手掛けている株式会社トリウェルです。
エレベーター内部の床材として、よく使われるものの1つが「床マット」です。いつも何気なく足を乗せている場所ですが、実は床マットはとても大切な役割を果たしています。安全で使いやすいエレベーターを作るためにも、床マットは適切なものを選ぶのがおすすめです。ここではエレベーターの床マットの役割や、リフォームのポイントについて解説します。
■エレベーターの床マットの役割

エレベーターの床マットは、ただの飾りとして敷かれているわけではなく、さまざまな役割を果たしています。床マットの主な役割を確認しておきましょう。
・転倒を防ぐ
床マットの最も重要といってもいい役割が、エレベーター内での転倒防止です。エレベーターの床材としてよく使われるPタイルや大理石は、濡れると非常に滑りやすくなる性質があります。普段は問題なく歩ける床でも、雨の日になると雨水が持ち込まれて滑りやすくなり、転倒してしまったというケースは珍しくありません。
このようなエレベーターは安心して利用することができず、利用者に負担をかけてしまいます。また、エレベーターに限らず、利用者が濡れた床で転倒して負傷し、管理者に損害賠償を求める訴訟を起こした事例は数多くあります。
いわゆるバリアフリー新法でも、2012年からは床の滑りに関する項目が追加されました。ビルやマンション、商業施設といった建物では、一定以上の滑り抵抗がある床材を使用しなければならないのです。施設の安全管理を徹底する上で、滑りにくい床を作ることはとても重要なポイントだといえるでしょう。
そこでぜひ活用したいのが床マットです。床マットは防滑性能を備えたものが多く、エレベーター内の床に敷けばとても滑りにくくなり、安全性が高まります。安心して使えるエレベーターにするのはもちろん、法令を守り訴訟リスクを避ける意味でも、床マットによる滑り止めは必須なのです。
・床を傷・摩耗・汚れなどから守る
エレベーターは短時間しか乗らないとはいえ、多くの方が毎日利用する設備です。当然、床材は靴や荷物で傷つきやすく、次第に摩耗していきます。何も対策をしていなければ、やがてボロボロ・ツルツルになってしまうでしょう。これは美観を損ねるだけでなく、安全性の低下にもつながります。
また、エレベーター内は靴や衣服に付着した土やホコリが持ち込まれやすく、放っておくとすぐに汚れてしまう場所です。狭い空間内の床が汚れていたりホコリが舞ったりすれば、衛生環境を著しく悪化させ、掃除の手間も増えてしまいます。その点、床マットを敷いておけば、エレベーター内の床を傷や汚れから守り、清潔で美しい状態に保つことができます。
・デザイン性を高める
床マットを設置すれば、エレベーター内の雰囲気を変えることも可能です。エレベーターの床は、ごくシンプルなデザインであることが少なくありません。そのままだと、どうしても殺風景で冷たい印象になり、居心地に影響する可能性があります。デザイン性の高い床マットを設置すれば、エレベーター内はより快適になり、利用者からの印象もアップします。
■エレベーターの床マットは目的に合わせて選びましょう

エレベーターの床マットは、さまざまな機能を持った商品がラインナップされています。そのため、目的に合わせて選択することが大切です。
代表的な機能としては、やはり防滑性が挙げられます。エレベーターを誰でも安全に使えるようにするためには、多少濡れていても滑りにくい床にしなければなりません。防滑性は、床マットが必ず備えているべき機能といえるでしょう。
また、傷防止機能や耐摩耗性も重要です。床マットは床を保護する役割を果たしていますが、床マット自体も傷つき摩耗していきます。床マットを長期間使い続けるためには、多くの利用者の体重や摩擦に耐えられるだけの耐久性が求められるのです。
さらに、エレベーターは振動が気になりがちな場所であることから、床マットは防振性も備えている必要があります。出入りする際の足音などを軽減するために、防音性もあった方がいいでしょう。狭い空間では臭いがこもりがちで、靴に付着した土埃の飛散なども気になりますから、防臭性・抗菌性・防塵性なども備えているのが望ましいといえます。
そして、忘れてはならないのがメンテナンス性です。床マットは汚れやすいため定期的に清掃する必要がありますが、清掃のたびにエレベーターを止めていると利用者に迷惑がかかり、効率もよくありません。
そのため、床に接着するタイプよりも、床に敷くだけもしくはマグネットで貼り付くタイプがおすすめです。床マットだけを取り外して清掃できるので、いちいちエレベーターを止める必要がなく、水洗いをすることもできます。これらの機能を満たした上で、デザイン性も優れている床マットを選べば、快適なエレベーター空間を作れるでしょう。
なお、どのような床マットを選ぶとしても、必ず備えているべきなのが防炎性です。建築基準法や消防法では、不特定多数の人が利用する特定の建物の内装について、一定水準以上の防炎性能を有していなければならないと定めています。床マットを選ぶ時は、建物がどのような規制の対象になっているのかを確認しておきましょう。
■エレベーターの内装リフォームはまとめて行うのがおすすめ

エレベーターの床マットの劣化が目立ってきた場合、「とりあえず床マットだけリフォームしよう」と考えるオーナー様・管理者様も多いと思われます。もちろんそれでも構わないのですが、可能であれば壁面などを含む内装全体をまとめてリフォームするのがおすすめです。
実際のところ、エレベーター内の一部の劣化が目立ってきたら、大抵は他の部分も経年劣化しています。それらを別々にリフォームするのは、さまざまな意味で効率がよくありません。
まず、各部を個別にリフォームすると、そのたびにエレベーター内や建物内を養生する必要があり、職人の交通費なども発生します。こういった重複する費用を毎回支払っていては、その分だけ費用の無駄が出てしまうのです。その点、全体をまとめてリフォームすれば、一度に支払う金額は増えますが、工事の総額を大きく抑えることができます。
そして、もう1つの大きな問題が、エレベーターの工事中はエレベーターを止めなければならないということです。たとえ短時間でもエレベーターが使用不能になれば、利用者の利便性を損なうのは避けられません。エレベーターを床や壁といった部位ごとにリフォームすれば、当然ながら工事の回数が増え、利用者の負担も大きくなってしまいます。
さらに、工事の内容によっては臭いや粉塵、騒音などが発生する点にも注意が必要です。もちろん、工事の際はこれらを最小限に抑えられるように努めますが、それでも多少の影響が出る場合があります。利用者の負担を根本的に減らすためには、工事の回数そのものを抑えなければなりません。
こういった事情から、エレベーターの内装工事は一度にまとめて行うのが望ましいのです。「そろそろ床マットのリフォーム時期かな」と感じたら、壁や天井、鏡、機械部分まで含めたリフォーム計画を検討するといいでしょう。
■エレベーターリフォームは専門業者に任せましょう!
エレベーターの床マットは、DIYでの施工も一応可能です。費用を抑えるために、自分で床マットをリフォームしようと考えるオーナー様・管理者様もいるでしょう。
しかし、エレベーターのリフォームをDIYで行うのはおすすめできません。なぜなら、エレベーターリフォームはとても細かい作業が多く、きれいに仕上げるためには高度な技術力が要求されるからです。
不特定多数の方が利用するビルやマンションでは、見た目という要素は決して無視できません。それに加え、施工に不備があると床マットに段差や隙間、ズレ、めくれなどが生じ、かえって安全性を損ねるおそれもあり危険です。
また、前述したように、工事中はエレベーターを止めなければならないという問題もあります。工事に慣れていない方がDIYで施工しようとすると、どうしても時間がかかってしまうでしょう。その分エレベーターを止める時間も長くなり、利用者の方に迷惑をかけてしまう可能性があります。
こういったトラブルを防ぐためにも、エレベーターのリフォームは専門業者に依頼するのがおすすめです。他の内装工事に比べても専門性が高い分野なので、まずはエレベーター内装工事の経験が豊富な業者に相談してみましょう。
トリウェルは、エレベーターの内装工事を専門に手掛けております。どのようなエレベーターの床マット施工でも、専門資格を持った職人のチームワークによって、工期を守りつつ美しく仕上げることが可能です。
その他にも、床タイルの張り替えや化粧シート貼り、塗装に各種リペア補修など、さまざまなエレベーター内装工事に対応しております。エレベーターの内装に関するお悩みがある時は、トリウェルまでお気軽にご相談ください。

